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ビール、ワイン、蒸留酒などの飲み物に入っているアルコールは、果物、穀物や野菜を発酵させて得られるエタノールです。どの飲み物にもエタノールが含まれていますが、最終的な濃度(アルコール度数、つまり ABV)は飲み物ごとに異なります。
自分がどれくらいのアルコールを飲んでいるかを理解するために、世界各国の政府は1スタンダードドリンクに含まれるアルコールの量を定義しています。ビール、ワイン、蒸留酒のいずれを飲む場合でも、1スタンダードドリンクあたりアルコール量(グラム)が同じになるように設定されています。
このセクションでは、アルコール飲料に関する基礎知識や1スタンダードドリンクが何を意味するのかを紹介し、ご自身が何をどれくらい飲んでいるかを理解するための助けとします。
私たちが飲むすべてのアルコール、ビール、ワイン、日本酒、白酒、蒸留酒などには、果物、野菜、穀物を発酵させて生成されるアルコールであるエタノールが含まれています。ビールは穀物、ワインはブドウ、日本酒は米が原料です。蒸留酒はさまざまな原料から製造され、不純物を取り除きエタノールを濃縮するために蒸留という追加の工程を経ます。しかし、これらすべての飲み物に含まれるアルコールは同じものです。
違法に製造されたり自家醸造されたりした飲料の中には、有毒となる可能性のある別種のアルコールを含む場合があります。例えば、メタノールは多くの中毒事例で問題となっており、失明を引き起こすだけでなく、場合によっては死に至ることもあります。[i]
[i] Ashurst, J.V. & Nappe, T.M. メタノール毒性。フロリダ州トレジャーアイランド: StatPearls Publishing, 2023年.
ウイスキー、コニャック、ビール、ワインのいずれを選んでも、それらにはすべてエタノールが含まれています。どの飲み物を選んでも、同じ量のエタノールを飲めば、同じ影響があります。
アルコールは、結局のところアルコールであるということです。
飲み物によってアルコールの「強さ」が異なります。これは、液体 1 リットルあたりのアルコール含有量を指します。この値はアルコール度数(ABV)という形で示され、飲料の種類によって異なります。
多くの国の政府は、1スタンダードドリンクまたは一杯に含まれるアルコールの量を公式に定義しています。[i], [ii] この定義はワイン、ビール、そして蒸留酒のいずれにも同じように適用されます。
この定義を利用することで、どんな飲料を選んだ場合でも、自分がどれくらいのアルコールを摂取しているのか把握しやすくなります。後で説明しますが、 “1スタンダードドリンクという考えかた” は飲酒に関するアドバイスを理解するのにも役立ちます。
アルコール飲料は種類によってアルコール度数が異なります。一般的にはビールの場合は 4.5%で、ワインの場合は12% ~ 14%で、蒸留酒の場合は40%で、白酒の場合は30% ~ 60% です。
飲み物の種類ごとに提供される容量は異なるため、1スタンダードドリンクに含まれるアルコールの量は常に同じです。

1スタンダードドリンクの定義は国によって異なります。最も一般的な定義は、ワイン、ビール、蒸留酒 1 杯あたり純アルコール量 10 グラムです。
これらの定義により、一般的に提供される飲み物のサイズを1スタンダードドリンクとアルコールのグラム数に換算できます。例えば、純アルコール量10 グラム の1スタンダードドリンクは次の量に相当します。
ビール半パイント(250ml)(アルコール度数5%)
ワイン 1 杯(100 ml)(アルコール度数 12%)
蒸留酒1 杯(30 ml)(アルコール度数 40%)
日本では1スタンダードドリンクの公式な定義はありませんが、1杯あたりの純アルコール量20グラムが目安としてよく使用されています。
[i] Kalinowski A, Humphreys K. 37か国における政府の標準飲酒定義と低リスクアルコール消費ガイドライン。Addiction, 2016年. 111:1293-8.
[ii]国際責任ある飲酒連盟(IARD)。一般成人向け 飲酒ガイドライン。. Washington DC: IARD, 2022年.
どのような飲料を選んでも、アルコール自体は常に同じ成分です。同じような飲み方をした場合、ビール、ワイン、蒸留酒のどれを飲んでも、行動や健康に及ぼす影響は同様であり、どれも有害な飲酒のリスクがあるという点では変わりありません。
この表は、サイズやアルコール度数が異なる飲料に、どれくらいの純アルコールが含まれているのかを把握する参考となります。ここでの計算は、1スタンダードドリンク当たり純アルコール量10 グラム1スタンダードドリンクという基準で算出されています。
(1スタンダードドリンク当たりあたり純アルコール量10g)
| 飲料の種類 ( サイズとアルコール度数 ) |
ABV (%) | 純アルコール量 (グラム) |
スタンダードドリンク数 (四捨五入) |
| ワイン(白、ロゼ、赤) (750mlボトル) |
13.5 | 101.3 | 10 |
| ワイン(白、ロゼ、赤) (175mlグラス) |
13.5 | 23.6 | 2.4 |
| ワイン(白、ロゼ、赤) (750mlボトル) |
12 | 90 | 9 |
| ワイン(白、ロゼ、赤) (175mlグラス) |
12 | 21 | 2 |
| ワイン(白、ロゼ、赤) (125mlグラス) |
12 | 15 | 1.5 |
| アルコポップ(275ml) | 5.5 | 15 | 1.5 |
| ラガー、ビール、サイダー (330mlボトル) |
5 | 16.5 | 1.7 |
| ラガー、ビール、サイダー (1パイント/473ml) |
5 | 23.7 | 2.4 |
| 蒸留酒のシングルショット* (30ml) |
40 | 12 | 1.2 |
| 蒸留酒(750mlボトル) | 40 | 300 | 30 |
| 日本酒「一合」(180ml) | 15 | 27 | 2.7 |
合法的に販売されているアルコール飲料は、厳格な基準に従って製造されています。これにより、有害な成分が含まれておらず、常にアルコール度数を把握できるようになっています。
アジアで消費されるアルコール飲料の中には、基準や監督なしで非合法に製造されており、健康被害や死亡の原因となる可能性があるものがあります。これらの非合法のアルコール製品の中には、アルコール度数が非常に高い場合や、有害な化学物質を含んだり汚染されたりしている場合があります[i][ii]毎年、世界中で多くの人がこうした非合法のアルコール製品を飲んで命を落としています。
自分が口にしている飲料が合法的な製品であるかを常に正確に把握できるとは限らないため、信頼できる販売者や場所から購入、提供されたアルコールだけを受け取ることが大切です。
[i] 国際責任ある飲酒連盟(IARD)。 闇経済におけるアルコール:規制なし、非課税、そして潜在的に有毒なリスク。. Washington DC: IARD, 2018年.
[ii]Lachenmeier, D.W. および他著。非公式(未記録)アルコール使用が健康に及ぼす影響:2020年時点における知見。 J Stud Alcohol Drugs, 2021年. 82: 28-41.
違法に製造されたアルコール飲料には、以下の理由で健康に害を及ぼす可能性があります。
多くの人は、食事とともに、あるいは単独でビール、ワイン、そして蒸留酒を飲みます。あらゆるアルコールはカロリーを含みます。エタノール 1 グラムあたり約 7 カロリー(kcal)あるため、 1スタンダードドリンク当たり10 グラムの純アルコールには約 70 キロカロリーが含まれることになります。ビールやワインに含まれる糖分、あるいはジュースやソフトドリンクを混ぜる場合もカロリーが加算され、結果として総摂取カロリーが高くなります。そのため、1スタンダードドリンクとしては同じアルコール量であっても、飲料ごとに総カロリーは異なります。[ii]
アルコール飲料の中にはビタミンや抗酸化物質などが含まれる場合ありますが、通常の飲酒量ではごく微量です。アルコール飲料は、栄養価や健康増進を目的として決して摂取すべきではありません。
[i] Cederbaum, A.I. アルコール代謝. Clin Liver Dis, 2012年. 16: 667-85.
[ii] Medline Plus. アルコール飲料のカロリー表示。. 2024.
飲酒による害を避けるためのガイドラインでは、純アルコールのグラム数で摂取上限を提示することがよくあります。これらを1スタンダードドリンクに換算できるため、消費者はこれらの推奨事項を自分の飲酒行動に適用しやすくなります。
1スタンダードドリンクの定義は一様ではありません。純アルコール量10 グラムの基準が各国で最も一般的ですが、国によって1スタンダードドリンクあたりの純アルコール量には8 グラムから 20 グラムまで幅があります。
一部の飲料には抗酸化物質やビタミンが含まれている場合がありますが、その濃度は低いことがほとんどです。アルコール飲料の主要な有効成分はエタノールであり、健康への影響において最も重要なのはこれによる作用です。ビール、ワイン、蒸留酒を大量に飲むことで生じる潜在的な害は、こうしたサプリメント成分から得られるわずかな利点を上回ります。
アルコールはアルコールです。ビール、ワイン、蒸留酒のいずれも、1スタンダードドリンクに含まれるアルコール量は同じであり、同じように飲めば身体への影響も同様です。「より安全な」飲料は存在せず、どれも同等に有害な飲酒につながるリスクはあります。
非合法および自家製のアルコールに対する監督や指導基準がないため、これらの飲料の一部は安全でない可能性があります。アルコール度数(ABV)が非常に高い場合や、有毒かつ有害な成分や汚染物が含まれている場合もあります。